【簡単!】チャットレディの税金と確定申告方法
【簡単!】チャットレディの税金と確定申告方法
今月ピンチ!自分へのご褒美でバッグを買ったら給料日まで持たない…なかなか貯金もできず、毎月切り詰めての生活がしんどい… 余裕のある暮らしの為に高収入バイトで稼ぎたい!と見つけたのがチャットレディのお仕事。
実際に働き始めると想像以上の高収入が続いてお財布が潤ったものの、喜びもつかの間…確定申告で納税が必要?!一体どのくらいの税金を払わないといけないんだろう…そもそも確定申告ってどうやってやるの? そんな方のために確定申告の内容や申請方法をまとめました。
そもそも確定申告って?年末調整とは違うの?
クリスマス・お正月と、年末年始の忙しさが過ぎ去った2月から3月にかけて聞こえてくる「確定申告」や「税金」というキーワード。会社員として働いていた経験がある人なら「年末調整」という言葉も聞いたことがあるのではないでしょうか。
ここではまず、確定申告と年末調整の違いについて説明します。
確定申告とは
確定申告とは、1年間の間に稼いだ収入やかかった経費を申告し、所得税などを計算して正しく税金を支払うための手続きです。 会社に所属せずに働いているフリーランスなどの個人事業主は毎年申請を行う必要があり、人によっては確定申告を行うことで、納めすぎていた税の還付や不足分の納税といった調整が行われます。
年末調整とは、確定申告との違いについて
年末調整とは、会社勤めの方が1年間に会社から天引きされていた所得税が、実際に払うべき税額と合っているかを調整する手続きです。
対象となるのは会社勤めの人で、手続きは会社側が行います。 一方の確定申告は、年間の収入、控除、経費などを自分で計算し、税務署に申告して正しい税額を確定させる手続きで、副業やフリーランスなどの所得がある人や、年末調整で処理しきれない控除がある人が行います。
簡単に言うと、年末調整は勤め先で自動的に行われる税金の調整手続き、確定申告は個人が直接税務署に行う税金の申告と調整手続きと言えるでしょう。
チャットレディの確定申告
1年間のうちに稼いだお金(所得)に対して納めるべき税金を算出・納付するのが確定申告ですが、チャットレディも例外ではありません。
確定申告を行わなければならない対象者として挙げられる代表的な条件は以下のような人です。
- フリーランスや個人事業主
- 副業をしている会社員
- 不動産所得のある人
- 株式や投資の収益がある人
- 高額な医療費を支払った人
チャットレディとして働くほとんどの人は「個人事業主」や「副業をしている会社員」に当てはまりますから、確定申告を行う義務があります。
確定申告の義務があるのに申告を行わなかった場合は“脱税”にあたり、後になってそれが明るみになると追徴課税というペナルティが課せられます。 自身が確定申告の対象者となるかどうか、まずはしっかりと条件を確認しておきましょう。
確定申告が必要なチャットレディ
- 個人事業主
「個人事業主」と聞くと堅苦しい感じがしますが、チャットレディだけで生計を立てている「専業チャットレディ」がこれに当たります。
個人事業主は、基本的になんらかの所得(収入から必要経費を差し引いた金額)が発生していれば確定申告が必要です。税金が発生するかどうかは、所得金額に加えて各種控除の適応後の課税所得により異なりますが、1円以上の所得があれば申告が必要とされています。
- 副業としてチャットレディをしている人
本業は会社員で、副業としてチャットレディをしている人がこれに当たります。
通常、会社から支払われる給与に対して発生する所得税は、定められた税額で毎月自動的に給与から天引きされるようになっています。そして、年末になると天引きされていた分の所得税が正しい金額だったかどうかを確認・調整するために年末調整が行われます。 副業でチャットレディをして報酬を得ている場合には、会社からの給与と別で収入が発生することになりますから、チャットレディの勤務で受けとる分のお金に対しても所得税がかかります。
この分について申請し、納税を行うために確定申告が必要です。 ただし、副業分の合計年間収入が経費を差し引いて20万円以下なら確定申告は不要です。
- その他、確定申告が必要なケース
専業チャットレディや副業チャットレディの条件に当てはまらない場合でも、確定申告が必要な場合があります。
最初に挙げた「不動産所得のある人」や「株式や投資の収益がある人」「高額な医療費を支払った人」も対象ですし、その他にも例えば、住宅ローン控除を受けたい人や、海外に収入源がある人も該当します。 まずは自分が確定申告の対象者に該当するかどうか、国税庁のHPなどで確認を行いましょう。
ブライトグループではチャットレディそれぞれに合わせた確定申告の相談を行っております。少しでも不安のある方はお気軽にお問い合わせください。
確定申告の流れ
確定申告を行うために、まずは1年間の収支を計算しなければなりません。確定申告を行うために、収入と経費の内訳を整理した明細を作成する必要があります。
確定申告のために1年間の収支を確認しましょう。
確定申告は毎年2月~3月の決められた時期が提出期間に設定されますが、対象となるのはその前年の1月1日~12月31日までの1年間の収入です。(例:2024年2月~3月の確定申告で提出するのは2023年1月1日~12月31日までの収入分)
ブライトグループでは、日払い対応を行った分の報酬についても、毎月合算した支払通知書を発行しています。確定申告の収支計算において、収入証明として利用することができます。
確定申告のために、年間経費を整理しましょう。
「収支計算」とは、受け取った「報酬(収入)」から、仕事をするためにかかった「経費」を差し引いて、実際の収益がいくらかを計算する作業です。年間経費を整理することで収支計算を行い、所得を算出します。
チャットレディで得た収入について確定申告を行う際には、チャットレディの業務を行う上で発生した様々な費用を「経費」として計上することが可能です。
例えば、チャットに出演するために化粧をするメイク道具や衣装、在宅チャットレディの方は通信費用の一部も経費として認められます。 働き方によって、どういった項目が経費として認められるかについては条件が異なるため、経費として申請する項目については明確な費用説明ができるように整理しておきましょう。
インボイスって何?
「インボイス」という単語を聞いた事がある人も少なくないのではないでしょうか。 個人事業主として生計を立てている人は特に「インボイス」について知っておく必要がありますので簡単に説明します。
「インボイス」とは、商品やサービスの販売に関する取引の詳細を記載した文書の事を指します。これは販売者から購入者へ発行されるもので、取引の証明や請求書としての役割を果たします。 また、「インボイス」は、消費税の仕入税額控除の適応に必要な文書であり、ビジネス取引において重要な役割を担うものです。
日本では2023年10月から、消費税の適正な申告・納税を支援するために“適格請求書発行事業者によるインボイス制度”が府導入されました。この制度の目的は消費税の申告と納税の透明性を高めることであり、事業者は「適格請求書発行業者」として税務署に登録し、登録された事業者のみが「適格請求書(インボイス)」を発行することができます。 取引先からの「適格請求書(インボイス)」を受け取った事業者は、“仕入税額控除”を受けることができます。
仕入税額控除とは、事業者が自身の事業活動のために商品やサービスを購入(仕入れ)した際に支払った消費税を、その事業者が売上に対して納めるべき消費税から差し引くことができる制度です。この制度により、実質的に消費税は最終的な消費者にのみ負担されることになり、事業者間の取引における消費税の重複課税を防ぐものです。
チャットレディにもインボイスが関係あるの?
“インボイスに登録”というキーワードを耳にすることが増えましたが、これはつまり“適格請求書発行業者”として登録することであり、消費税を請求する事業者や他の事業者に対して商品やサービスを提供する上で消費税を請求する事業者などが該当します。インボイスを発行できるように手続きを済ませておくことで、取引相手が仕入税額控除を受けることができるようになり、ビジネスの透明性を高め事業者間の信頼関係も強化されます。
チャットレディ=個人事業主(事業者)とみなされますが、これまでは売上高(報酬)が1000万円以下であれば消費税の納税が免除される“免税事業者”として扱われていました。これが、2023年10月からの制度変更で“課税事業者”として登録することが望まれるようになりました。
というのも、チャットレディ側が“適格請求書発行業者”として登録していない場合、報酬を支払っている事務所側が“消費税の仕入税額控除”を受けられずに二重に消費税を支払うことになってしまう可能性があるためです。
事務所側の方針もあるため、適格請求書発行業者としての登録を求められるか否かについては所属先のチャットレディ事務所にも一度確認をしておくと安心です。
確定申告のための申告書作成
【申告書の提出方法】
1年間の経費を整理し、収支が明確になったらいよいよ確定申告の申告書作成を行います。
確定申告の申告書類は、居住地の役所等に設置される専用の窓口で受け取ることもできますし、インターネットからダウンロードすることもできます。それらを管轄の税務署窓口や郵送で提出します。最近ではe-taxと呼ばれるネット申請の手続きも充実しており、パソコンが使える人やはネット申請が簡単なのでオススメです。
【白色申告と青色申告】
確定申告の申告書には「白色」と「青色」の2種類がありますが、開業届を出して自分名義で会社を立ち上げているなどの完全な事業者でなく、ただチャットレディで働いた分を申告するという状況であれば、どちらの申告書を利用するかは内容を見てご自分で決めていただいて問題ありません。以下に「白色申告」と「青色申告」の違いを簡単に整理しています。
比較的簡単な帳簿(収支記録)が許されており、特別な事前承認を必要としない申請方法で、青色申告に比べて申請の手軽さが魅力です。しかし、税制上のメリットは限定的で、所得から引かれる控除額は少なくなるため節税効果は青色に劣ります。詳細な帳簿作成など煩雑な収支管理を望まない方や、確定申告が初めての副業チャットレディの方は白色がオススメです。
より煩雑な帳簿の記録が必要で、予め税務署への青色申告承認申請が必要です。青色申告のメリットは、白色申告よりも大きな額での特別控除が適用されるほか、赤字繰り越しなどの複数の税制上の優遇措置を受けることができる点です。しかし記帳や申告の手続きが厳格であり、多少なりとも会計知識が求められるため、ご自身で専門知識がある方や、収入額が大きく税理士に依頼をかけられる方に向いています。
所得が多い専業チャットレディの方や、面倒でも良いからとにかく控除が多くて優遇をたくさん受けたいという方は青色申告で確定申告するほうが断然オススメです。副業チャットレディや所得の少ないチャットレディ、とにかく面倒なことはしたくない方は白色申告で確定申告をするのがオススメです。
確定申告によるチャットレディの具体的な納付額は?
ここまでチャットレディの確定申告から申告内容に説明してきましたが、ここでは確定申告による具体的な納付額について説明します。
確定申告の際に課税される所得金額について
まず、「収入」と「所得」の違いについてですが、「収入」は、仕事や事業活動や投資などから得られる全ての金銭的な入金のことを指します。チャットレディで言うところの“給料”や“報酬”と呼ばれるものがこれにあたります。
「所得」とは、「収入」からかかった経費などの支出を差し引いた後の合計金額を指します。
確定申告では、申告した収支から算出した所得に対して所得税が課せられます。
所得金額にいくつかの枠が決められており、その枠ごとに税率と控除額が設定されています。
所得税の計算式
確定申告の申告書作成時に整理した収支をもとに所得税額を計算してみましょう。
事務所から受け取った給与(報酬)の合計。その他、不動産収入や投資益がある人はそれらを含んだ年間の総収入額を確認します。
①を受けとるにあたり生じた経費金額を①から差し引きます。ここで算出された金額が「所得」です。
所得金額から更に、基礎控除や特別控除などの税法で認められた各種控除を差し引きます。ふるさと納税を行った方も寄付金控除として差し引き計算が行われます。ここで算出された金額が「課税所得」です。
課税所得とは、課税対象となる所得金額のことです。つまり、この「課税所得」に対して、先ほどの税率をもとに計算して納税額を算出します。
算出した税額からさらに、住民税や地方税など他の税金で適応される控除額を差し引いて最終的な所得税額を算出します。
具体的な税額の計算は非常に複雑で専門的な用語も多いので、ご自身の所得税額を詳しく確かめたい場合は、インターネット上にある自動計算ツールなどを利用すると良いでしょう。
また、国税庁のホームページでは最新の所得税率など、納税に関する各種情報を確認することができます。
確定申告をしないとどうなるの?
申告書の作成は面倒そうだし、手続きをすることで税金を支払わなくてはならないならわざわざ確定申告なんてしたくない…そう感じる方も多いかと思います。しかし、本来確定申告をする必要のある人が確定申告の手続きを無視した場合、それが明らかになるといくつかのペナルティが科せられる可能性があります。
- ① 無申告加算税
確定申告を期限内に行わなかった場合、所得税額に対して一定の割合で無申告加算税が課されます。
- ② 延滞税
確定申告を行わなかった場合や申告後に納税を怠った場合、納付すべき税金に対して延滞税が発生します。
- ③ 修正申告/更正請求
税務当局が無申告を発見した場合に修正申告や更正請求が行われることがあり、その場合も追加税が発生する可能性があります。
- ④ 罰金/刑事罰
故意に申告を怠ったり、脱税の意図があると認定された場合には、罰金や懲役刑が科せられることもあります。
これらは確定申告を行うべき対象者が申告を怠った場合に発生するペナルティの一部です。信用情報への影響や、将来的な税務調査のリスクなど長期的な不利益を招く可能性があるため、申告対象者の場合には期限内に申告を行うことが大切です。
確定申告に向けたチャットレディの節税方法
確定申告を行う必要があるにも関わらず手続きを怠るとペナルティが科せられることはわかりました。しかし、できるだけ納税額は減らして節税したいですよね。 ここでは、チャットレディが確定申告に備えるための節税ポイントを紹介します。
事業所得と雑所得
チャットレディの所得は2種類に分けられ、「事業所得」または「雑所得」とのどちらかに該当します。
「事業所得」は、個人が事業活動から得た収益から事業にかかる必要経費を差し引いたものを指します。基本的には継続的な経済活動を指し、所得に適用される控除や税率が「雑所得」よりも有利となる場合があります。
対する「雑所得」は、一時的な収入や偶発的な収入から得られる収入から必要経費を差し引いたものを指します。副業収入やアルバイト収入は基本的には「雑所得」にあたります。
チャットレディのお仕事を続けて継続的に報酬を得ることで本業とみなされ、収支を「事業所得」として計上することができ、税控除を受けて節税効果を期待できる可能性があります。
経費計上の工夫
節税効果が期待できる項目のうち大きなものが「経費計上」です。
税額は「所得」から算出されますが、この「所得」は“収入ー経費”で計算されます。
つまり、経費を漏れなく計上することで「所得」を損なく申請することができ、税額計算において節税効果があるということになります。
とはいえ、チャットレディの経費として認められるものには具体的にどのような費用があるのか、自分での判断は難しいですよね。
ここでは、チャットレディの経費として認められやすい具体的な項目についていくつか紹介します。
- ① 環境費用
環境費用とは、チャットレディのお仕事をする上で必要な環境を整えるための費用です。例えばインターネットにつなぐための「通信費」や、パソコン・WEBカメラなどの「備品代」。在宅チャットレディであれば、家賃の一部や光熱費の一部、配信用の部屋があればそこで使っている家具・家電などの「購入費用」も経費として計上することが可能です。
- ② 衣装代
チャットレディとしてライブチャットに出演する際に着用する洋服は衣装として認められるので、その購入費用が経費として認められます。私服との線引きが難しい部分ではあるため、例えばコスプレ衣装やチャット専用の服など、“チャット用”の購入品であることが明確であれば申請可能です。
- ③ 美容代
例えばチャットに出演するためのメイクで使う化粧品やヘアセットのためのヘアアイロンも対象です。その他に、美容院やエステ、ネイルサロンにかかった費用もチャットレディのお仕事のためのものであれば費用計上が可能です。
経費の悪用に注意
チャットレディが確定申告で経費計上できる費用として代表的なものをいくつか挙げましたが、中にはプライベートとの切り分けが難しいものもあるかと思います。
例えば、在宅チャットレディが家賃や光熱費を経費計上する場合には、日常生活分とチャットレディ稼働分とでかかった費用の比率を明確にしておく必要があります。“1日24時間のうちチャットレディの稼働時間は8時間なので、全体費用の3~4割のみ経費計上する”など、明確な切り分け管理が必要です。
その他にも、美容院の費用などはプライベート利用時の美容院との切り分けが必要になりますから、もしも確定申告で指摘を受けた時には、費用対象とする理由を明確に説明できる必要があります。「お客様からのリクエストでヘアカラーをした」などの具体的背景を整理しておく必要があるでしょう。
かかった費用を漏れなく計上することで節税に繋がりますが、本来申請が認められるもの以上にプライベートとの切り分けを曖昧にして悪質な経費計上を行うと、それが明らかになった時には「重加算税」を求められる可能性があり、非常に重いペナルティとなりますので注意しましょう。
ブライトグループではこれまでの経験から気をつけた良い点、他のチャットレディよりも得をする情報をまとめております。どうぞお気軽にご連絡ください。
最後に
「確定申告」は難しくて面倒というイメージが強い方も多いかと思いますが、どんなお仕事をしている人でも収入があれば所得税を納めなくてはならないことが法律で定められています。
むしろチャットレディのお仕事なら、会社員が給料から税金を天引きされるのとは違って自分で必要経費を計上して税控除を受ける事ができるので節税がしやすいと言っても過言ではありません。
これまでに確定申告の経験がなくて知識がない人でも、一度申告してしまえば仕組みを理解できるので非常に簡単な手続きです。
日頃から経費管理を行うなどすることが確定申告の時期にスムーズに対応できるコツです。本業チャットレディの方も副業チャットレディの方も、正しい確定申告を行いつつ全力で稼ぎましょう!